性とか生が露骨に含まれなくても、強いエネルギーがある映像作家を私は二人知っている。


一人は六十歳以上の私の教師であり、一人はもっと若い年齢のアーティストである。


二人とも、片目が見えない。


「生きるためには毒が必要だそうですね。よもや消えてゆきそうです。生まれ変わったら粉雪になって、もう一度貴女に逢いに行きたいです。


或いはマジックアワーから降り注ぐ茜色になり貴女の細胞に染み渡りたいです、なんて。
よもや生きれなくても良いような。」


メリッサは寂しそうな笑みを浮かべ、静かに筆をテーブルの上に置いた。

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〈おわり〉